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アナンタ・アーサナ(竜のポーズ)

<アナンタ・アーサナ>は、日本語で<竜のポーズ>とも呼ばれます。
今年は辰年、すなわち竜の年ということで、このポーズをご紹介いたしましょう。

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アナンタは永遠を意味し、7つの頭を持つ蛇の名前です。宇宙の働きが休止している間、ヴィシュヌ神は中空に浮いたこの蛇の体を寝床とし、横臥して瞑想に入ります。

片側の体側を下にして床に横たわります。

最初は伸ばした下の腕に側頭部を乗せ、両脚は揃えます。上の手は胸の前の床に置きます。

足先から手の先までが一直線になっているのを確認してから、下の肘を折って手のひらに側頭部を乗せます。

上の脚の膝を折り、その親指を上の手で持ち、脚を垂直に上に伸ばします。
指の使い方は、前回のQ&Aのページを参照ください。

足先から肘まで、下側の体側が完全に一直線になっていることが大切です。
顔は、上に向けると首が前傾しがちなので、前に向けたほうがいいでしょう。

下の脚の力を抜き、下側の骨盤の側面と肘だけで支えている感覚でおこないます。
脚を上に挙げているというより、足から体が吊り下げられているのだと意識してみましょう。
アーサナのポイントは省エネ、重力の利用、イメージの力です。

安定したら、目を閉じてしばしのあいだポーズを保ちます。

天空から吊り下げられているような体感が得られたら、もうまるでヴィシュヌ神!

反対側の体側を下にして同様におこないます。

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足先に手が届きにくい方は足首あるいはふくらはぎを持ちましょう。
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さらに深めた形。上の脚を抱えて頭に引き寄せ、頭の後ろで手を組みます。
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<弓のポーズ>風ヴァリエーション。
膝を曲げて脚を回転させ、土踏まず側から足を持ち、足をなるべく上に挙げます。(お腹を少し下に向けてもいいでしょう。)
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テーマ : 心と体にいいことはじめよう!
ジャンル : 心と身体

Q&A

新年、明けましておめでとうございます。2002年1月、ちょうど10年前に「リーラ・ヨーガの世界」というサイトを開き、Poser4というソフトを用いてアーサナの解説をしてきました。でも更新にかなりエネルギーが必要で、ブログという形態のほうが発信しやすいと考え、昨年末にこのブログを開きました。以前のサイトも健在ですが、こちらにその内容をある程度取り込んでご紹介していこうと思っています。
サイトをご覧になった方から行法に関するご質問をいくつかいただき、それにお答えしましたが、その内容から私のヨーガに対する考え方をある程度分かっていただけると思い、ご紹介することにいたしました。

Q1
同じアーサナを毎日やるのは良くないですか?
いろいろなバリエーションで毎日続けましょう、というのを読んだことがあるのですが…。


アーサナは、前屈系・反り系・捻じり系・左右系・開閉系・関節系・バランス系・逆転系など、異なった運動系列に分かれますので、各系列をうまく組み合わせて実践されるのが理想でしょう。
左右を同じようにおこなうことも重視されます。
興味のあるアーサナは、毎日やられてもいいですが、他のアーサナと組み合わせてやってみられると、おこなう順番によって体感や出来不出来がかなり違うということにもきっと気づかれると思います。
※例:捻じってから前屈

工夫してがんばります。
ヨーガの体位をやることで自分の左右のバランスの悪さを知る手がかりにもなりましたので非常に助かっています。



Q2
アーサナで一般的に用いられる呼吸は鼻から吸って鼻から出す、という解釈でよろしいのですか?
口から出す癖がついているので鼻から出すようにするとなかなか長い吐きになりません。
うーん、稽古するしかないですかね。
口からだと楽に長く呼吸を整えることが出来るのですが…。


たしかに口で吐くのは、実感を伴って吐けるしおこないやすいですね。
しかし、呼吸で運動をリードする面が強過ぎて、呼吸と運動の同時進行のままになりやすいのです。
運動を呼吸でコントロールしているんだけれど、呼吸=運動という状態にもっていくのが理想なのです。

ああ、そうですね。呼吸で運動をリードする、というのは凄く分かります。
バランスが大切なんですね。


事前にスンヤカ(残気を吐ききること)が大切なんですが、あまりきちんと守られていないようです。

はい、どうしても「吸い」から入ってしまうことが多いです。

そして新たに息を吸ってゆっくりと吐きながら体位を形成していきます。
形を保つ間は、肺に残った小量の空気だけで小さく呼吸します。
更に、最後に少し強く吐き切って、形を深めるということも大切なテクニックです。

体の前面を膨らませる、つまり反るアーサナでは吸気で形成し呼気で戻します。
過度に反る場合は、前面が膨らむ限度を越えるので逆に呼気を用いなければなりません。
また特殊なアーサナでは例外的に、大きく吸って止めた状態で形成し、苦しくなったら吐いて戻します。
※例:<バッタのポーズ(シャラバ・アーサナ)>
batta

なるほど…。

鼻から吐く場合は、体幹部(お腹や胸)の運動や変形がイコール鼻からの呼気となる感覚が見つかりやすいのです。
吐きをあまり意識し過ぎないで、やってみられるといいかもしれませんね。

鼻からの呼吸をやっているとのどが開いてちょうど空洞のような感覚があるのです。
前よりはましになりました。
引き続き練習してみます。


また、鼻は左右2本の線状に安定した流れで息が通るということが重要なようです。
口は形が変形自在なため、微細なコントロールがしにくいのです。
針に糸を通す時、口から吐いてだとやりにくいですよね。全身の大きな動きに見えてもかなり繊細なコントロールをおこなうアーサナの場合も同じことなんでしょう。

なるほど。面白い例えですね。本当にそうです。


Q3
足の親指をもってバランスをとるときにどうしても手が滑って上手く持てません。
片足で立って、足を持ち開脚にもっていくものです。
反対に足の指に力をいれてひっぱるとどうにかキープはできるのですが、バランスはとれるものの気持ちは滑らせないように、と余所にいってしまいます

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ムドラー(手印)が重視されるように、関節の集合体としての手指の使い方は、アーサナの重要な技術の一部なのでしょう。
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足の親指と第2指の間に手の人差指と中指の2本を入れて、外側から回した親指と指先同士を合わせて輪を作ります。更に、残りの2本の指はきちんと折り曲げて指の背を足の親指の付け根に当てるようにすると完璧です。
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<弓引きのポーズ>という、両脚を伸ばして座り、両手でそれぞれ同側の足の第1指を持って、片足ずつ耳に引き寄せるアーサナがあります。
それを丁寧におこなうことが、とても役立つと思います。
上肢で引き寄せ、下肢は受け身で引っ張られるという感覚でおこないがちですが、下肢の働きにも意識を向けると、上肢と下肢の連携が見つかってきます。
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なるほど・・・。

結論としては、手指で足をうまく持つためには、全身の連携や統合が決め手になると思います。
そうした中で、不思議パワーでも体育会的なパワーでもない、効率のいい力がきちんと働いてくれる、と言っていいのかな。



Q4
木立のポーズ…バランスがなかなか出来ません。
外反母趾の私にはバランスをとるのが難しいのは、当然な事なのでしょうか?


外反母趾は確かに不利ですが、大丈夫です。
ポーズに入る前というより立つ前の準備的なことが重要となります。
足指を引っ張ったり開いたりする準備体操は、末端の運動能力を引き出すだけではなく、足の内側の感覚を目覚めさせ磨くためでもあります。

教室では、五指球で床をつかむように立って下さいと言われますが出来ません。

日常の立ち姿勢のなかで、ときどき足裏の感覚に意識を向けてみましょう。気持ちのいい軽くて柔らかい感覚が感じられれば結構です。
そんな、床から足が生えているような楽な感じで十分で、床はつかまなくていいんです。

何か良い方法・コツをつかめめばバランス取れるようになるものでしょうか?

両脚の内側をきちんとそろえて立つ<山のポーズ>で、しばらく瞑目してみてください。
細かく体が揺れて、両足の重心があちこち移動し続けるのが感じられるでしょう。
そのうちに、1~2秒間か静止している感じがときどき見つかってきます。時間的にはほんの一瞬ですが、質的には静止なのです。その感じをしっかり覚えていってください。

片足で立つ最初の練習は、静止せずに逆に動きを用いてバランスをとることです。
目は開いたままでいいです。片足で立ち、逆足も両腕も頭も胴体も大きく自由に動かして体が勝手にバランスをとってくれるのを見つけましょう。

木立のポーズ自体に入る時は、<山のポーズ>をとって体の向きを確認し、いわば座標軸をきちんと決めてから入りましょう。
片足で立っても、もとの両脚の接線がバランスの軸になると思ってください。両足から片足に変わる時のギャップを解消することで、入り方が楽になります。

自分の中の集中と良く聞きますが…

片足で立たなきゃとか、バランスが苦手だとかいう意識がなくなって、その姿勢を自分がコントロールし味わっているのだという意識が持てる状態。
集中というのは視線や呼吸を使っての方法や意識面での全的な取り組み方でもありますが、そんな状態のことをもあらわします。そこに入ることをめざしましょう。
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Q5
完全呼吸法…吸気と吐気の各部位の呼吸の順番は?


私は、吸気も吐気も下部→中部→上部(腹→胸→肩から上)の順としています。
この順番は、最初、成瀬雅春氏の「呼吸法の極意」を参照して選択しました。
呼吸法は、現代生理学的身体観ではなく、ヨーガの身体観に基づいたもので、
息すなわちプラーナの通り道であるナディを対象とした呼吸法と、息の空間であるヴァーユを対象とした呼吸法とに大別できます。
完全呼吸法は後者で、下部・中部・上部の3つの部位はアパーナ・サマーナ・プラーナ・ウダーナという4つのヴァーユのテリトリーと(1対1の対応ではありませんが)重なっています。
息の流れ(ナディ)という視点で見ると、細い管に入れたものが出て行く時、後尾のものが先に出て行くことになります。
しかし、息の空間(ヴァーユ)という視点で見ると、ちょうど、練り歯磨きのチューブのように底の方からなくなっていきます。
もちろん、その中身は先端にあるものから順に出て行くわけですが、底の方から搾り出されてへっこんでいくという形をとります。
そしてまた、中身を詰めていく場合を想定すると、底の方から詰まっていきます。
以上、ヴァーユという見地からの理由付けです。

生理面から、横隔膜の働きと呼吸時の各部位の動きを自身が観察し試してきた結果でも、同じ順番を選びます。
今のところこれは体感の域を越えず、明確な根拠をお示しできません。
もしかしたら、各ヴァーユの特性や働きが裏側でそうした体感を支えてくれているのかもしれません。

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プロフィール

Author:ミーナークシこと朝倉のり子です。

まず、ちょっと型式ばった自己紹介

'47年大阪生まれ。京都大学文学部仏文科中退~放送大学教養学部心理学専攻卒業。放送大学大学院文化科学研究科文化科学専攻修士(学術)。日本心理学会認定心理士。

 '82年よりヨーガを始め、'84年より指導開始。CSヨガ普及会(後に中心感覚研究会に改名:故岡島瑞徳氏主宰) での12年間の指導員在籍中に『CSヨガテキストブック』を編纂。退会後、'01年より“朝菜会”を主宰し、リーラ・ヨーガを展開中。東京都府中市在住。

そして、もっとざっくばらんな自己紹介

30代の4人の息子の母親で、ヨーガは4人を生んだ後に始めました。それまで身体運動系にはまったく縁がなかったのですが、始めてみて身体感覚を味わうことがとても新鮮でやみつきになりました。深く入り込んでいくにつれ私の元々の性向に近しい内的な世界が見出せ、生きるための糧となりました。

読書、パソコン、語学、音楽・映画鑑賞、絵画、水泳などに今まで親しんできましたが、最近は特にシャンソンに嵌り込んでいます。昔、仏文科でしたが、長いブランクのあと最近また集中的に学び直しましたので、ブログを開いて、いろんな曲を邦訳して紹介したり、自ら歌うトレーニングをしたりしています。歌うことはすなわち呼吸法だという物理的なことだけではなく、歌は人間の中身が表れる世界だということで、とても大きなテーマだと思っています。

こうした趣味も家事も生活のすべてが自分のなかではヨーガとつながっています。グル(師)と仰ぐ方はいまだ見出せませんが、自らの生におけるスヴァーディヤーヤ(修習)をシスヤ(徒)の立場でずっと続けていくつもりです

得意な行法

ナウリ(腹部揺動行法)、循環呼吸法(息を吐き続ける、インドの蛇遣いの呼吸法)、マールジャーラ・プラーナーヤーマ(オリジナル。猫のゴロゴロ)、プールの底でのアナンタ・アーサナ。

「ヨーガ・スートラ」自訳
修士論文のために、ヨーガのもっとも重要な経典のサンスクリット語の原典を訳しました。修士論文の内容もいずれ少しずつご紹介していくつもりです。

テーマ : 人生を豊かに生きる
ジャンル : 心と身体

リーラ・ヨーガとは

 『ヨーガ・スートラ』の諸註によると、ヨーガとは本来、三昧を意味する言葉で、それに至る手段としての下位行法からその究極の目標までをも指す広義の言葉でもあります。
 
 yogaoは本来は長母音なのでヨーガと発音すべきですが、ヨガと発音することは広義の言葉の意味を使い分けるためには便利だと思っています。素材がヨガで自分の内側で練っていくものがヨーガだというふうに。

 そして、私が皆さんと共有したい、「女性のからだと感性に即したヨーガ」を、リーラ・ヨーガと名づけました。

この名称は、リーラーという言葉からとりました。リーラーの原義は神の戯れですが、遊戯とかさ容易さ優雅さといった意味もあり、音の響きも軽やかで優美です。

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ミーナークシ

Author:ミーナークシ
リーラ・ヨーガ主宰者、朝倉のり子です。女性のための自由参加(入会システムなし)のサークル「朝菜会」を運営し、都内2カ所の公共の会場を利用してリーラ・ヨーガをご指導しています。「朝菜会の活動」のページを参照ください。

詳細は、下記の*を@に変えてメールでお問い合わせください。
lila_yoga*hotmail.com

[クラス日程]

世田谷(下高井戸):原則第3金曜日9:30~11:00(時間変更しました)
8月9日
9月20日


志村三丁目 :土曜日10:15~11:45
8月17,24,31日
9月7,14,21,28日

伊豆高原:原則第2・4火曜日午後13時半~15時
8月13,27日
9月11(水),24日






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